デベロッパーによる「Class of 1983 アーケード3部作」と称するシリーズ3作目は、1対1の対戦パーティーゲーム。飛行機からパラシュートで降下、他のキャラ達の邪魔を振り切って相手より先に着地してポイントゲットだ。攻略よりも多人数で楽しむことが主体のゲームで、80年代アーケードではあまり見られなかった、まさに「80年代の新作」と言えるが、前作の楽しさを求めている人にはもの足りないかも。

操作は左右移動とジャンプのみ、ボタンを押す長さでジャンプ高さが変わる、壁に張り付いて反対側に飛ぶテクニックを駆使してひたすら上に登れ。というシンプル操作の「超高難易度ジャンプアクション」と称したゲーム。でもジャンプ中は操作不能、壁に張り付いても真上に登れない（タイミングがシビア？）、失敗すれば最悪は最下段まで落下など、高難易度というより「操作が困難」で、楽しさを味わう前に挫折してしまうのが残念。

異世界の喫茶店を舞台に、店員として来客に合う飲み物を提供して悩みを解決していく。嫌なことを忘れたい人には、記憶から消す効果のもの、決断に迷っている人には後押しする気力を与えるものなど。ゲームではアニメチックに描かれたキャラと会話で楽しませてくれる。…が、中盤から急展開。ストアページ記載の「クトゥルフ神話リスペクト」やメタ要素が加わり、ゲームシステムも大きく変わる。そこから見せるのが真の姿。

広大なマップをさ迷い、武器やアイテムを入手して強化しながら進む「メトロイドヴァニア」として人気を博したゲームの続編。古代文明の遺跡が残る異世界が舞台と、前作と雰囲気は大きく異なるが、多彩なアイテムや武器を活かしたアクション、80～90年代を再現したドット絵に映像演出が加わる「過去と現代の融合」の要素は引き継がれている。本作では更に、2つの世界を股にかける「空間の繋がり」を活かした謎解きがある。

パワーアップを主体とした縦スクロールSTG。敵の破壊で出現する星形のターゲット取得で10ポイント、溜めた数によってパワーアップしながら進めていくが、数種類の敵が延々と出現するのを撃つだけ。しかもどの敵も全て「10ポイント」なので、ポイントを貯めるため延々同じことを続ける苦行。敵は数種類でも攻撃方法で変化に富むなど、プレイヤーを「楽しませよう」という意思が感じられないと続ける気にはならない。

大人気の施設「ペンギンホテル」内で行方不明になった家族を探すうちに奇妙な体験をする、前作『ペンギンホテル』の第2章。これにより前作は無料化。物体を写真に取り込む「フリーズカメラ」がパワーアップして、物体の「複写」と「削除」の能力が加わり、いくつも積み上げて足場にするなどギミックが増えている。ただし、物理法則に基づいて転がったり傾いたり思い通りの場所に置けないので、パズルと試行錯誤で解いていく。

サイバーパンクをテーマにしたビジュアルノベル。街の一角にあるバーでバーテンダーとして来客にカクテルを提供しながら会話を読み進める。文章と映像は生成AIを使用とのことで、文脈が全く掴めず最後まで意味不明だが、SFらしさは伝わる。SF小説も読み進めて味わいながら理解するので、その感覚のみを表現しているのかもしれない。それでも、日本語対応だがメニュー項目など原文の中国語があまりに多く、進めるのが困難。

ある「住民たちが全員消えた町」という都市伝説がある場所に興味本位で出向くと、そこには人間のような「キツネ」がいた。全編にわたる不思議な体験を描いたウォーキングシミュレーター。各所でホラーのような描写も見えるが、実は…。その中には、デベロッパー「Lu」氏の過去作品に登場するキャラ、道中では意味不明なパズル（劇中でそう語っている）、更に隠し要素もあるので、探りながら楽しんでみよう。